アルバイトを探しているとき「シフト制」と書かれた求人をたびたび目にすることがあります。飲食店などに多いイメージがありますが、シフト制とはどのような働き方なのか詳しく説明できる方は少ないのではないでしょうか。そこでこの記事では、シフト制のアルバイトについてどの業界で採用されているのか、シフト制の種類、メリットやデメリットについて解説します。
1.アルバイトのシフト制とは？
アルバイトのシフト制とは時間を分け、交代して勤務する形式です。営業時間が長く、土日や祝日が休日ではない飲食店や宿泊業、介護業界などで採用されています。
1-1.シフト制とは
シフト制とは契約時点では勤務する日や働く時間は決めず、一定の期間（1か月や1週間など）ごとに決まるシフトによって、勤務する日・時間が確定する勤務形態のことです。従業員が時間で交代して働くもので、サービス業などを中心に稼働時間が長い仕事で導入されています。労働基準法は1日に1人が働ける時間を8時間と定めているため、営業時間が8時間以上の場合はシフト制が導入されているのです。交代制とも呼ばれ採用先によって細かく時間で区切られている場合と、昼夜で交代する二交代制、3つの勤務時間帯に分ける三交代制などがあります。
1-2.シフト制を採用している仕事
シフト制を導入しているのはサービス業、飲食業、製造業などです。サービス業ではアパレルの販売やコンビニ、スーパー、ドラッグストア、看護師や介護士はシフト制がメインとなっています。工場や倉庫で昼夜問わず稼働しているところでは、二交代制および三交代制といった完全シフト制を導入しています。
2.シフト制の種類
シフト制には自由シフト・固定シフト・完全シフトの3種類があります。ここではそれぞれの特徴について解説します。
2-1.自由シフト
自由シフト制は時間および曜日を固定せず、従業員に希望を聞いて勤務先が調整しシフトを組むものです。シフトは月単位もしくは隔週単位など勤務先によって異なります。従業員の都合に合わせ働く時間を決められるメリットがあります。コンビニやスーパー、ドラッグストアなどの販売、居酒屋やカフェなどの飲食店、引越しなどのアルバイトで導入されていることが多いでしょう。
2-2.固定シフト
働く時間および曜日が固定されている働き方を固定シフトといいます。働く曜日・時間が決まっているため予定が立てやすく収入も安定しやすいでしょう。基本的にシフトの変更はできませんが、どうしても外せない用事がある場合は早めに責任者に相談したり、他の従業員に代わって入ってもらったりしなければならないことがあります。家庭教師や塾講師、工場などで見られるシフトです。
2-3.完全シフト
完全シフト制は決まった勤務パターン中から働く時間を選択する方式で、多いのは日・夜勤の二交代制や、日・夕・夜の三交代制です。シフトのパターンは週ごとまたは月ごとに入れ替わることが多いでしょう。工場や空港、介護などの職場で採用されています。
3.シフト制のメリット・デメリット
シフト制は自由シフトの場合自分の希望に合わせて働けるなどのメリットがある一方、休みが取りにくいなどのデメリットもあります。ここではそれぞれのシフトのメリットおよびデメリットについて解説します。
3-1.自由シフトのメリット・デメリット
自由シフトのメリットは自分のプライベートな予定を優先して働けることです。時間があるときや働きたいときに多めのシフトを入れて、忙しい時は少な目にするといった調整ができます。デメリットは希望のシフト通りに入れないこともあれば、人手が足りないときに出勤を依頼されることがある点、また決められた日までにスケジュールを決めて申告しなければならないという点です。またスケジュールが確定するまでに時間がかかるため、自分の予定を立てられないこともしばしばあります。
3-2.固定シフトのメリット・デメリット
固定シフトは曜日・時間が決まっているため予定が立てやすいでしょう。出勤時間、退勤時間も一定のため生活リズムが整いやすくなります。また労働時間が決まっていることで先月は収入が多かったが今月は少ない、といった月による収入のバラツキがありません。ある程度安定した収入が欲しいという場合は固定シフトのアルバイトがよいでしょう。デメリットは急に休みを取りにくいことがあります。とくに少ない人数しかいないアルバイト先では休むのが難しく、働く時間を増やしたり減らしたりすることも簡単ではありません。
3-3.完全シフトのメリット・デメリット
完全シフト制はアルバイトだけでなく正社員でも採用されています。勤務時間が深夜になる場合、深夜手当がついて収入が増えることがメリットです。デメリットは日中、深夜など不規則な勤務によって生活リズムや体調が整わないことがあること、他の人と休みが合わないことがある点です。
3-4.シフト制共通のデメリット
シフト制全般のデメリットには、連休や有給休暇を取りにくい、休みの日に急に出勤を依頼されることがある、固定シフト以外は勤務が不規則、土日祝休みの人とスケジュールが合わないといったことがあります。連休を取りたいときや土日休みにしたい時は交渉しなければなりません。また、休みの日に出勤を依頼された場合スケジュールが決められていることで次の日休む、ということは基本的に難しいでしょう。結果、連勤が続くことになります。そのほかには、土日祝休みの人と予定が合わず、疎遠になる可能性もある点も考慮すべきでしょう。
4.まとめ
シフト制のアルバイト、とくに自由シフトはプライベートを優先しやすく、自分で希望する時間に働けるなど調整ができる点が魅力ですが、予定が立てづらいデメリットもあります。何を優先するのかをよく考え、自分に合った働き方を見つけてください。
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